ここから先はメメントについての私の記憶として書いていこうと思う。
というのも、私自身あまり記憶が続かない(記憶力が良くない)ので、
こうやってブログに保存しておかないとメメントで発見した真相を忘れそうだからだ。
まず、メメントには最大の謎がある。
それは、メメントの最後で「I’VE DONE IT」(おれはやった)という刺青が、レナードの左胸にあったにも関わらず、その隣に死んだはずの奥さんが一緒に写っている事。これはどういうことか?奥さんは死んだはずで、その後にレナードは刺青を体に彫ってメモをするようになって犯人捜しをしているはずである。にも関わらず刺青があるというのが理解できなかった。ナタリーと寝ているときも、「左胸は犯人を殺してから掘る。」と意味する発言があったにも関わらずだ。時系列としてありえないことだ。
気になってネットのネタばれを探して探してみたのだが、それについて触れている記述はなかった。どうやらファンの間でも最後の刺青は迷宮入りの謎らしく、分かっている人がいないようだ。
yahoo知恵袋ではこのような考えがあった。
メメンとの最後の刺青についてのネタばれ案1
ただ、クルストファーノーラン監督がラストの重要なシーンでミスを犯すとは考えられない。
そんな映画だったら一気にクソ映画になってしまう。
そこで、考えられる事をいくつか述べてみようと思う。
この中のどれか一つがノーランの考えた真実なのだろう。
考えられる真実1
実はレナードの奥さんは、死んでいるのではなく、生きている。
レナードの刺青には、このような刺青がある。
1. MEMORY IS TREACHERY (記憶は不信)
2. ・・・・ YOUR WEAKNESS (おまえの弱さを何とか・・ )
記憶は不信…つまり、記憶は信じるなという事を意味している。
メメントでは主人公が常にメモを頼りにしていることから、記憶を信じるなという事が何度も何度も伝えられている。にも関わらず、最後の奥さんとの刺青は完全にレナードの記憶である。つまり、あの記憶は信じてはいけないという事。ということは、あの記憶は間違っているとも考えられる。
でも、先程も言ったようにクリストファーノーランがラストのシーンで間違った記憶を持ってくるとは考え難い。ということは、最初からずっと考えてきたレナードの妻が死んだという事実が間違いなのではないだろうか??
この映画で大切な事は、
記憶は不信だが、現在起こっている事実は確か(真実)ということ。
レナードの妻への想い、妻との記憶、妻との思い出、それだけでなく妻の顔、妻の見た目全て記憶だという事。
もしかしたら、レナードの妻は死んだのではなく生きていて、
彼は記憶障害になり信じられず離婚したのではないだろうか?
この映画ではレナードはサミーを自分自身に置き換えているのだが、その中でサミーの奥さん(本当は存在しない)が、サミーの愛を確かめようとして、それをレナードに問いただすシーンがある。その中で、サミーと別れて新しい男を探すべきなのか?という発言もある。サミーの奥さんは存在していなかったのだから、これはレナードの奥さんが考えていた事であり、その後そのまま奥さんはレナードと離婚する道を選んだのではないか…
奥さんがレイプされ、奥さんからも離婚を言い渡された。そのまま奥さんは他の男と再婚してレナードのもとから去っていった。なので、レナードは奥さんが自分のもとからさってしまったという辛い事実を受け入れられず、記憶を都合の良いように作り変え、奥さんは死んでしまったというように作り変えたのではないか。
レナードは奥さんを失い(離婚)、生きる意味を失ってしまった。なので、奥さんは殺されたとして記憶を改ざんし、”探偵ごっこ”を始めるようになった。
テディが言っていた、”探偵ごっこ”という言葉が妙にひっかかったからだ。
その犯人探しの”探偵ごっこ”の中で、時系列で言うと
1. ジョンDを殺し、「I’VE DONE IT」(おれはやった)という刺青を入れる
2. その後死んだはずの妻になんらかのきっかけで会う事になる
3. それでは自分の生きる意味がなくなってしまうので、その写真はとらずに死んだ事にする(もしくは後で燃やす)
(これは、テディが最後に自分の生きる意味を見つけるために、写真を燃やしていることからも考えられる)
4.左胸の刺青を消す
5.いつも通り忘れてしまい、存在しない犯人捜しを続ける事にする…
ラストに妻と一緒にいる記憶のレナードが、悲しそうな顔をしているのは自分の存在意義がなくなてしまう恐れからかもしれない。
こういう行動をとってしまう自分がいることから、
・・・・ YOUR WEAKNESS (おまえの弱さを何とか・・ )
という刺青を彫って、自分自身にその弱さを向かって立ち向かうようにメッセージを残していたのかもしれない。
考えられる真実2
レナードの奥さんは、実はレナードが考えていた人と顔が違う
レナードの奥さんの顔はレナードの記憶の中だけで何度も描かれているが、これは全てレナードの記憶の中でしか描かれていない。もしかしたら、最後に出会った奥さんの顔はレナードが犯人探しの中で出会った新しい恋人(もしくは寝た女)であって、その恋人を自分の奥さんと記憶を改ざんしたのかもしれない。
結論
このブログも少しだけ思いついた自分の記憶を残しておこうと思ったものであって、真実2が真実だとすると、あまりにも映画としてメッセージ性がないものとなってしまう。
なので、真実は「真実1」なのだろう。
犯人を殺そうとする一方、奥さんの記憶を消そうとする場面もある(奥さんの遺品を燃やしているシーンなどから)これは、失恋した人間が愛する人を忘れようとする人間の本能的な行動ではないだろうか?
考えれば考えるほど奥が深い映画である。。